大谷翔平選手は、野球以外にはあまり興味を示さないことで知られていますが、唯一何度も読み込んだ漫画があります。それが井上雄彦氏の『SLAM DUNK』です。大谷選手自身が「1番好きな漫画」と公言しているほどの愛着を持っています。
この事実は、野球選手である大谷選手がバスケットボール漫画に魅了されているという意外性から、多くのファンの注目を集めています。
大谷選手は、『SLAM DUNK』の登場人物の中で、海南大附属高校の神宗一郎に最も共感できると語っています。この発言は多くのファンを驚かせました。
神宗一郎は、身体能力は高くないものの、日々の努力で才能を開花させたキャラクターです。1日500本のシューティング練習を欠かさず続け、チームの主力選手になった彼の姿勢は、大谷選手の努力家としての一面と重なります。
また、神宗一郎は元々センターのポジションでしたが、シューターとして才能を開花させました。これは、投手として注目されていた大谷選手が、打者としても卓越した能力を発揮するようになった経歴と類似しています。
大谷選手の『SLAM DUNK』への愛は、2023年シーズンの打席登場曲にも表れています。彼は映画『THE FIRST SLAM DUNK』の主題歌「LOVE ROCKETS」を採用しました。
この選曲は、大谷選手の『SLAM DUNK』への深い愛着を示すとともに、チーム内でも『SLAM DUNK』が話題になるきっかけとなりました。
大谷選手は、プロ野球選手としては珍しく、非常に熱心な読書家として知られています。彼の読書習慣は、自己啓発やトレーニング、栄養学に関する専門書から、漫画まで多岐にわたります。
日本ハム時代には、寮の自室に多くの本が置かれていたことが報告されています。移動時間や空き時間があれば本を開き、1日1冊を読み終えることもあったそうです。
この読書習慣の中で、『SLAM DUNK』は特別な位置を占めています。大谷選手が繰り返し読むほど魅了された理由には、作品のストーリーや登場人物の成長過程、そして努力の大切さを描いた内容が、彼自身の価値観や野球への姿勢と共鳴したからではないかと推測されます。
2024年5月27日、大谷翔平選手が『週刊少年ジャンプ』編集部主催のスポーツ漫画賞の審査員に就任することが発表されました。この賞には『SLAM DUNK』の作者である井上雄彦氏も審査員として名を連ねています。
この就任は、大谷選手の『SLAM DUNK』への愛着と、スポーツ漫画への深い理解が評価されたものと考えられます。野球選手としての視点と、熱心な漫画読者としての経験を活かした審査が期待されています。
以上のように、大谷翔平選手と『SLAM DUNK』の関係は、単なる「好きな漫画」という枠を超えて、彼の人生観や競技者としての姿勢にも影響を与えている可能性があります。野球とバスケットボールという異なるスポーツでありながら、努力と成長を描いた『SLAM DUNK』の世界観が、大谷選手の心に深く刻まれているのです。
この意外な関係性は、スポーツの枠を超えた影響力を持つ『SLAM DUNK』の魅力と、常に自己成長を追求する大谷選手の姿勢を象徴しているといえるでしょう。