読売ジャイアンツ モタ 支配下契約から退団まで

読売ジャイアンツ モタ 支配下契約から退団まで

読売ジャイアンツでプレーしたイスラエル・モタ選手の軌跡を追います。期待の大型外国人選手として注目を集めたモタ選手の活躍と挫折、その後の展開とは?

読売ジャイアンツ モタ 活躍と退団

読売ジャイアンツ モタ選手の軌跡
🏟️
支配下選手契約

2020年2月28日、育成選手から支配下選手へ昇格

一軍デビュー

2020年8月21日、広島東洋カープ戦で初出場

👋
戦力外通告

2020年11月20日、球団より戦力外通告を受ける

読売ジャイアンツ モタ選手の支配下選手契約までの道のり

イスラエル・モタ選手の読売ジャイアンツ入団までの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。モタ選手は2017年にドミニカ共和国で行われた読売ジャイアンツのトライアウトを受験しましたが、この時は不合格となりました。しかし、彼はこの挫折に屈することなく、日本でのプレーを諦めませんでした。

 

2018年は日本行きを実現するため、浪人生活を送りながらトレーニングに励みました。その努力が実を結び、2018年11月に行われた読売ジャイアンツの再トライアウトで見事合格を勝ち取ったのです。モタ選手の打撃練習での飛距離は、スカウトの目を引くものだったと言われています。

 

2019年1月、読売ジャイアンツと育成契約を結んだモタ選手は、背番号014を背負って来日しました。主に三軍の試合に出場し、二軍では22試合に出場して打率.313、1本塁打、6打点という成績を残しました。

読売ジャイアンツ モタ選手の支配下選手契約と期待

2020年の春季キャンプでモタ選手は大きな飛躍を見せます。実戦11試合で打率.341、1本塁打、9打点という素晴らしい成績を残し、原辰徳監督からキャンプMVPに選ばれる快挙を成し遂げました。

 

この活躍が認められ、2020年2月28日、モタ選手は支配下選手登録されることとなりました。背番号は014から44に変更され、より大きな期待を背負うこととなったのです。

 

支配下選手契約の記者会見で、読売巨人軍の今村司社長は次のように述べています。「ダイナミックな走攻守もいいが、人間性も素晴らしい。背番号44は、(過去、日本で活躍した)ブーマー、バース、ウッズや、(大リーグの本塁打王)ハンク・アーロンのようになってほしいと考えた」。この言葉からも、球団がモタ選手に寄せる期待の大きさが伺えます。

 

モタ選手自身も、「率直に、本当にうれしいです。全力プレーが自分のプレースタイル。もっと大きな選手になれるよう、もっと必死になって頑張りたい。日本のプロ野球史上で1番の外国人選手になりたいです」と決意を述べ、ファンの期待をさらに高めました。

読売ジャイアンツ モタ選手の一軍デビューと成績

支配下選手契約後、モタ選手は一時的に三軍まで降格を経験しますが、チームの主力外国人選手の負傷もあり、2020年8月21日に一軍登録されました。同日の広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)で初出場を果たし、プロ野球の舞台に立ちました。

 

翌22日の広島戦では、9回に登板した薮田和樹投手から初安打となる本塁打を放ち、一軍での初打点を記録しました。この一発で、モタ選手の持つ長距離砲としての潜在能力が垣間見えました。

 

2020年シーズンの一軍成績を見てみると、モタ選手は9試合に出場し、11打席9打数で2安打1本塁打、打率.222、出塁率.364、長打率.556という数字を残しています。限られた出場機会の中で、パワーを見せつけた印象的なデビューとなりました。

読売ジャイアンツ モタ選手の戦力外通告と退団

しかし、期待されたモタ選手の読売ジャイアンツでの挑戦は長くは続きませんでした。2020年11月20日、球団より戦力外通告が発表されたのです。

 

わずか1シーズンでの戦力外通告は、多くのファンに驚きを与えました。モタ選手の持つパワーと潜在能力は認められていたものの、一軍での出場機会が限られていたこと、そして成績が期待ほどではなかったことが要因として考えられます。

 

また、2020年はコロナウイルスの影響で特殊なシーズンとなり、外国人選手の起用や評価が難しい状況だったことも、この決定に影響を与えた可能性があります。

読売ジャイアンツ退団後のモタ選手の活躍

読売ジャイアンツを退団後、モタ選手は一時ドミニカ共和国に帰国しましたが、日本での野球への情熱は冷めることはありませんでした。2021年12月20日、日本国内独立リーグ・九州アジアリーグ(KAL)の火の国サラマンダーズと仮契約を結び、背番号1を背負って再び日本球界に挑戦することとなりました。

 

火の国サラマンダーズでのモタ選手の活躍は目覚ましいものでした。2022年シーズン、彼は圧倒的な打撃で周囲を驚かせ、リーグの本塁打王に輝きました。この活躍は、モタ選手の持つ潜在能力の高さを改めて証明するものとなりました。

 

さらに、2023年シーズンには、シーズン途中からの加入にもかかわらず、2年連続で本塁打王を獲得する快挙を成し遂げました。この成績は、モタ選手が持つ「規格外のパワー」を如実に示すものでした。

 

読売ジャイアンツでは十分に力を発揮できなかったモタ選手ですが、独立リーグでの活躍を通じて、その真価を発揮することができたと言えるでしょう。

 

モタ選手のその後の動向として、2023年10月31日に火の国サラマンダーズへの入団が発表されました。これは、彼の日本球界での挑戦が続いていることを示しています。

 

また、2023年5月には、元プロ野球選手の西岡剛氏が監督を務める北九州下関フェニックスへの入団も報じられました。このように、モタ選手は日本の野球界で着実にキャリアを積み重ねています。

 

読売ジャイアンツでの経験を活かし、独立リーグで輝かしい成績を残したモタ選手。彼の今後の活躍に、多くの野球ファンが注目しています。日本プロ野球への再挑戦の可能性も含め、モタ選手の野球人生はまだまだ続いていくことでしょう。

 

以下のリンクでは、モタ選手の火の国サラマンダーズ入団に関する詳細情報が確認できます。
火の国サラマンダーズ公式サイト - 新入団「イスラエル・モタ」選手について